恋愛ゲーム一話
☆あかり目線
ー入学式の朝ー
入学式の朝というのに今日も相変わらず
お父さん(裕司)は仕事でいない。
だからお母さん(由芽)が見に来ることになった。
お父さんは月野の代表。
月野グループは海外進展することになったから
お父さんは2年前からアメリカにいる。
こんなに広い屋敷に今いるのは10人のメイドと
私専属のメイド永井 咲と私とお母さんだけ。
寂しいといえば寂しいけど、
誕生日の日には帰ってきてくれるし、
お父さんのおかげでいい暮らしができているから
それでいいと思っている。
キンコーンと家のチャイムが鳴った。
誰だろう。一瞬お父さんの顔が浮かぶ。
永井が私の部屋に来た。
コンコン
「西園寺様がお呼びです。」
ああ、なんだ豊くんか。どうしたのだろう。
私は急いで身支度し、大量の荷物を持って階段を駆け下りた。
「あっ」
やばい、階段を踏み外してしまった。
このままだと落ちるっ…
バサッ
あら、痛くない…?
「大丈夫か?」と豊が言う。
今、私はお姫様抱っこされてます…。
初日からキュンキュンさせられました。
豊くんはとても優しくてイケメンだから違う意味で落ちるー!
てか、勝手に人の家に入らないでー。
「おいおい、豊だけずるいぞ。」と英治達。
「まあね。じゃあ、あかりちゃん行こっか。」と豊。
「あらあら西園寺家のご令息がわざわざお迎えに来てくださって。」
お母さんだ。一連の流れを見ていたらしい。恥ずかしい!
「いえいえ。礼には及びません。突然の訪問申し訳ありません。」
「いいんですよ。いつでもおいで下さい。迷惑になってしまうので、私は自分で行きますわ。あかり、行ってらっしゃい。」
「はーい。」
今日もいい日になりそうだ。
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