甘い毒に溺れ堕ちて





教室にチャイムが鳴り響き、2時間目の授業が終わった。

教科書とノートを机の中にしまって、水筒のお茶で水分補給をする。


まだ週の中盤なのに、既に体は疲労困憊。熱はなくても、気を抜くと頭がボーッとしてしまう。

朝の時点で体力使い切っちゃったかな……。



「まあちゃん、アメ食べる?」



はぁー、と溜め息をついていたら、トントンと左の肩を叩かれた。



「え、いいの?」

「うんっ。いっぱいあるし。それになんだかお疲れのようだから」



満面の笑みを浮かべて、「さぁさぁ遠慮せずに!」とアメ玉が入った袋を押しつけてきた茉耶(まや)

初対面の人ならためらいそうだが、相手は小学校時代からの友人。ここは素直に受け入れる。


袋に手を突っ込んで、オレンジ味のアメ玉を1ついただいた。



「ありがとう。袋ごと持ってきたの?」

「お腹空くんだもん。本当はクッキーとかおせんべいとか持っていきたいけど、音でバレそうだし」
< 11 / 213 >

この作品をシェア

pagetop