甘い毒に溺れ堕ちて
昨日家で削ったばかりの、木目調の鉛筆に視線を落とす。


長時間握ってても疲れにくいという理由から、ノートを取る時はシャーペン、勉強する時は鉛筆を使っている。

長期的にはシャー芯を買うほうが安上がりなのだが、父方の祖父が趣味で絵を描いており、毎回帰省した時に『良かったら勉強にどうぞ』とおすそ分けしてくれるのだ。



「今年もお盆に帰る予定だから、また増えちゃうかもな」

「孫思いだね。お小遣いくれたお父さんといい、めちゃめちゃ太っ腹じゃん」

「サービス精神が旺盛なの。おばあちゃんもそうなんだけど、いつも私の大好物用意してくれててね……」



下の兄弟たちが生まれてからは4人分。食べ物によっては丸々1袋プレゼントしてくれることもある。


毎日一息つく暇も惜しいくらい忙しいけど。
長年節約ばかりでなかなか欲しい物は買えてないけれど。

無償の愛と心のこもったおもてなしのおかげで、なんとかここまでやってこれた。


今は明るく元気に、健やかに過ごすことしかできないけど、大人になったら祖父母孝行しなきゃなと帰省するたびに思う。
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