甘い毒に溺れ堕ちて
呆気にとられている間に、晴月の相手も終えていた。



「ああ〜、いい運動した〜」

「ごめんね。疲れてる時に」

「ううん。楽しかったから全然だよ」



肩に手を置いて回しながらも、表情は晴れやか。

申し訳なさは残るも、輝く瞳を見て、ひとまず胸を撫で下ろした。



「らんくん、ありがとう!」

「ありがとう! ひこーきたのしかった!」

「いーえ。こちらこそ」



しゃがみ込んで目線を合わせ、優しく頭を撫でる藍くん。



「またはづとあそんでくれる?」

「もちろん!」

「らんおにいちゃんって、よんでいい?」

「いいよー。……ま、10年後本当の家族になってるかもしれないしね」



藍くん、聞こえてるから。一言一句全部。
早口でボソボソ声ならセーフだろうと思ったら大間違いだよ。

2人の後ろからジトッとした眼差しを送ると、バレちゃったかとでも言うように小さく舌を出した。
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