甘い毒に溺れ堕ちて
「……ところで、藍くんもバレンタインチョコ作るんだね」

「うんっ。毎年作ってるんだ♪」



話題を逸らすも、またもや格差を感じて、1人ガクッと肩を落とす。

しかし、そんな私の気持ちもつゆ知らず、藍くんは意地悪っぽく微笑んで……。



「気になる? 誰に作ったか」

「…………砥上さん?」

「ブッブー。正解は……家族と自分用でしたー! 今年作ったのはね〜……」



いそいそとスマホを操作する藍くん。

アルバムアプリを開くと、「じゃじゃーん!」と満面の笑顔で画面を見せてきた。



「えっ……これ、全部藍くんが?」

「うんっ! 味は相変わらずの薄めだけど、なかなか綺麗にできてるでしょ?」



生クリームの上にいちごが乗った、チョコプリンが4つ。

完成度の高さに一瞬目を疑ったけれど、交換会で見た容器と同じだった。



「美味しそう……。お店に置かれても違和感ないよ。すごいね」

「ありがとう〜。真彩ちゃんさえ良ければ、次作ってこようか?」
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