甘い毒に溺れ堕ちて
「ああっ」



カレンダーを戻した衝撃で、机に置いていた赤いカエルがポテッと落ちた。

急いで拾い上げてホコリを払い、「ごめんね」と謝って手のひらに乗せる。


今にもピョンピョンと飛び跳ねそうな立体感のあるカエル。

折り間違えた形跡はなく、細部まで綺麗に作られている。


金色が王様ガエルなら、この子は王女ガエルかな? 目玉は描かれてないけど、頭にリボンが貼ってあるから。


年老いても、手先が器用なのは変わらないな。


「可愛く作ってもらえて良かったね」と、指先で頭をちょんちょんと撫でて元の場所に戻した。

まだお風呂が沸くまで時間があるので、未読のままにしていたみんなからのメッセージに返信する。



【らんー! 今日はありがとな! めーっちゃくちゃ楽しかった!】
【次は俺の3位記念のお祝いでパァーッと遊びに行こ!】

【りょーかい。あとおめでと】
【痩せ我慢しなくていいんだぞ。県大会まで行けたのすごいことなんだから】
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