甘い毒に溺れ堕ちて
指先で耳の縁をなぞられて、肩をすくませた。
大声を出せない代わりにムッと口を尖らせる。
「どうもしません。というか可愛くないから」
「可愛いよ」
「可愛くないってば」
「素直じゃないなぁ」
睨みつけて反抗するも、効果はゼロ。
全く怯んでないどころか、「怒った顔も可愛いね」と、なぜだか嬉しそうに笑っている。
付き合ったことないくせに。一人っ子のくせに。
なんでそんなに余裕綽々なの? なんで笑っていられるの?
あと10センチ近かったら、キ……く、口が当たってたかもしれないっていうのに……っ。
眉根を寄せてガンを飛ばしていると、やれやれと言わんばかりに藍くんは溜め息をついて……。
「……無自覚も困ったものだな。ずるいね真彩ちゃんは」
「無自覚でもずるくもありません」
「もう小悪魔通り越して魔性の女の子だよ。将来が恐ろしいな」
「……勉強するから邪魔しないで」
大声を出せない代わりにムッと口を尖らせる。
「どうもしません。というか可愛くないから」
「可愛いよ」
「可愛くないってば」
「素直じゃないなぁ」
睨みつけて反抗するも、効果はゼロ。
全く怯んでないどころか、「怒った顔も可愛いね」と、なぜだか嬉しそうに笑っている。
付き合ったことないくせに。一人っ子のくせに。
なんでそんなに余裕綽々なの? なんで笑っていられるの?
あと10センチ近かったら、キ……く、口が当たってたかもしれないっていうのに……っ。
眉根を寄せてガンを飛ばしていると、やれやれと言わんばかりに藍くんは溜め息をついて……。
「……無自覚も困ったものだな。ずるいね真彩ちゃんは」
「無自覚でもずるくもありません」
「もう小悪魔通り越して魔性の女の子だよ。将来が恐ろしいな」
「……勉強するから邪魔しないで」