甘い毒に溺れ堕ちて
味見をしてちょうどいい固さになったら、お皿に盛りつけて。最後に味噌汁を入れて完成。


久々に作ったのもあって、1時間以上かかってしまった……。


けど、大事なのは味と安全性。

手早く作ってまずいと酷評されるよりも、少々時間がかかっても丁寧に作って喜んでもらえるほうがいいから。


最後に箸とスプーンを添えて、リビングに運ぶ。



「華子さん、お待たせしまし……あれ?」



ドキドキしながらドアを開けるも、座椅子は空席だった。


テレビはつけっぱなし。

ローテーブルには麦茶と空になったコップがポツンと置かれていた。


トイレに行ってるのかな。施設でも飲んできたって言ってたし。


テーブルの上を片づけておぼんを置き、配膳を進める。


5分。10分。15分。


テレビを観ながら待つも、一向に戻ってこない。


……手こずっているのだろうか。

手すりは付いていても、和式と洋式とじゃ踏ん張り方も変わってくるもんな。
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