甘い毒に溺れ堕ちて
おせっかいだとは思いつつも、念のため様子を見に行くことに。



「華子さん? もう少しかかりますか?」



ドアをノックしてみるものの、返事はなく。

それどころか──鍵がかかっておらず、中には誰もいなかった。



「っ、なこ……っ、華子さん!?」



家中を駆け回る。


脱衣所、浴室、書斎、客間。
彼女の部屋、父の部屋、自分の部屋、縁側。

カーテンの裏も見た。押し入れの中も見た。布団も剥いで確認した。



「華子さんっ! 華子さんっ!」



何度呼びかけても、返ってこない。

慌ただしく走り回る足音と、焦りと不安が入り交じった自身の声が反響するだけ。


壁に手をついて、乱れた呼吸を落ち着かせる。

すると、ふと視界にうつった光景に息を呑んだ。



「っ……うそっ……」
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