甘い毒に溺れ堕ちて
この関係の結末は
季節は巡り、迎えた3度目の3月。

卒業式と高校最後のホームルームを終えた私たちは東屋に来ていた。



「ではいきますよー。はい、チーズ!」



父の陽気な掛け声に合わせ、スマホのカメラレンズに向かって笑顔を浮かべた。

その後もポーズと表情を変えて、合計3回シャッターが切られる。



「どうだ? 大丈夫そうか?」

「うん。バッチリ。ありがとう」

「すみません。ありがとうございます」

「いえいえ。まさかまだ残ってたとはなぁ」



スマホを私に返却し、懐かしむように東屋を見上げる父。

今から30年近く前、当時高校生だった父もここを訪れていたのだそう。



「真彩たちは、まだここにいる?」

「うん。もうちょっと余韻に浸ろうかなって」

「そっか。お父さん、教頭先生と話してくるから」



どうやら、2・3年生の時の担任なのだと。

東屋を自身のスマホで数枚撮影すると、「終わったら電話して!」と手を振りながら去っていった。
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