甘い毒に溺れ堕ちて
形を整えたら、最後にヘアスプレーでしっかりと固定させて完成。


うむ。我ながらなかなかイケてるな。薄目で見たら少女漫画に出てくるヤンチャ系ヒーローと瓜二つだ。

鏡に向かってポーズを取り、ニヤリとドヤ顔を浮かべてみる。



【気合い入ってるね】

「気になる? どこに行くか」

【おばあさんに会いに行くんでしょ? こないだ電話で聞いたよ。確か今月誕生日なんだっけ?】

「そうそう。ちょうど今週だからさ。一緒にプレゼントも渡そうかなって。会うのは1年ぶりなんだけど〜……」



後片づけをして、ベッドに並べていた服に着替える。



「真彩ちゃんは、誕生日は何欲しい?」

【早くない? まだ3ヶ月あるよ?】

「資金貯めとかなきゃだから。物によってはお金かかるし」

【破産するほど高い物は頼まないよ】



高校卒業後、将来を見据えて、大学に通う傍ら塾講師として働き始めた真彩ちゃん。

お給料をもらうようになってからはお小遣いは卒業したみたいだけれど、節約志向なのは変わらず。

購入品はノートに書き留めてて、毎月余った分の小銭は全部貯金箱に入れて貯めているんだって。
< 369 / 374 >

この作品をシェア

pagetop