甘い毒に溺れ堕ちて
エピローグ
「へー! 弟くん、帰ってきてるんだ!」

【うん。部活がお休みの日だったから、許可もらったらしくて】



春の暖かな日差しが挿し込む自室にて。

全身鏡の前で髪をセットしながら、スピーカーモードにしたスマホに話しかける。



「双子ちゃんたち、嬉しいだろうね。今遊んでるの?」

【うん。ちょうど今、リビングで晴月のカラオケ大会が開催されてて。晴日と一緒に盛り上げ役に付き合わされてる】

「ダンスの次は歌かぁ〜。将来は世界一のアイドルだね!」



冗談交じりに返すと、「褒めすぎだよ〜」と可愛らしい笑い声が響き渡った。


交際から丸1年。

今日も今日とて愛しの彼女との通話を楽しんでいる。



【藍くんは今何してるの?】

「おでかけの準備してる。今ねー、前髪にワックスつけてるとこ」

【前髪に? アップヘアにしてるの?】

「うん! けっこういい感じだよ♪」
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