甘い毒に溺れ堕ちて
後ろに立つ私を見上げて、「ね?」と首を傾げた茉耶。

視線が一気に集まると同時に、みんなの目がまん丸に見開かれる。



「え! 占部さんが編んだの!? すごいね!」

「めっちゃ器用! かっけー!」

「ありがとう……」

「三つ編み、に似てるけど、なんか違うな。何これ? 四つ編み?」

「違う違う。フィッシュボーン。編み目が魚の骨みたいだからそういう名前なの」

「へぇー! おもしれー!」



感嘆の声を上げるクラスメイトたち。

魚の骨……言われてみたら、ちょっと似てるかも。そういう由来だったんだ。



「……ひなこちゃんって名前だったんだ」

「占部さんもアイクラ知ってるの?」

「あぁ、いや。妹がこないだの教育テレビ観てて。そしたらこの髪型気に入っちゃって」

「占部さんお姉ちゃんだったんだ!」

「納得。どうりでしっかりしてるわけだ」

「じゃあ妹ちゃんにも編んだんだ?」

「うん。ちょうど昨日覚えたから、今日編んできた」

「優しい〜。良かったら私にも教えて!」

「もちろんっ。いいよ」
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