【完】ふたごのイケメン兄弟は、過保護にわたしを溺愛中!
――キーンコーンカーンコーン。


掃除の時間の終わりを告げるチャイムが鳴る。


廊下の掃き掃除を終えた私がほうきを片付けに行こうとしたら、うしろから誰かがひょいっと私の手からほうきを取り上げた。


「貸して」


驚いて振り返るとそこには、楓くんの姿があって。


「わっ、楓くん」


「ついでに乙葉のぶんも、片づけとく」


そう言われて、さりげない優しさに胸がトクンと高鳴る。


わざわざ私のほうきも持って行ってくれるんだ。


「ありがとう」


お礼を言って彼を見上げると、楓くんとしっかり目が合う。


そしたら彼は、なぜか私の顔をまじまじと見つめてきて。



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