【完】ふたごのイケメン兄弟は、過保護にわたしを溺愛中!
そう思ってうつむいた、次の瞬間。


――ドンドン!


ふと誰かが倉庫のドアを叩く音がして。


慌ててその場に立ち上がったら、ドアの向こうから大きな叫び声がした。


「乙葉! 中にいるのか!?」


その声に、一瞬耳を疑う。


ウソ。ウソでしょ……。


この声って、楓くんの声だよね。


私、夢でも見てるのかな?


「か、楓くんっ!?」


とっさに彼の名前を呼ぶ。すると、すぐにまた声が聞こえて。


「乙葉! いるんだな!?」


「うんっ!」


「ちょっと待ってろ。今、カギ持ってくるから!」



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