その海は、どこまでも碧かった。

やっぱり花火大会

浴衣着て行かなくてよかった


思ってたより暑いな…


外で着たら汗だくだったかもしれない



「ハイ!海
アイス、コレしかなかった」



「うん、ありがと!
アレ?碧くんのアイスは?」



「最後の1個だった」



「じゃあ、一緒に食べよ」



私が噛って

碧くんが反対側を噛じった



また私が噛って

碧くんが噛って



「海、もぉ食べないの?」



どこを噛っても

間接キスになる



「うん、碧くん、あと食べてよ」



「え、どーしたの?
海、このアイス嫌いだっけ?」



「んーん…」



「じゃあ、なに?
遠慮しなくていいよ」



「だって、碧くんが噛ったとこ…」



「え、なに?
オマエ、いつから潔癖症なったの?
オレのことバイ菌ぽく言うなよ」



「じゃなくて…
だって、間接…」



「あー、また気にしてんの?
アホじゃね?
そんな年頃なの?高校生って…」



そう言って碧くんは

私が噛じったアイスを

全部食べた





気にしすぎだよね



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