リリィ・ホワイトの愛が目覚めるまでの日記
「では、お姉様。 またしばらくのお別れなのが寂しいです」

「ロージー、いつでも遊びにいらっしゃい」

 玄関ホールまで見送りに出ると、私だけでなく侍女や女中もロージーの見送りに顔を見せる。

「お帰りになるのですね」

「ロージー様、お気をつけて」

 帰ってしまうのがとても残念そうな彼女達。
 ロージーはとても慕われているらしい。

 それはそうだ、私の自慢の妹なのだから。

「ロージー、また遊びにおいで。 リリィが喜ぶから」

 ロナウドがロージーの見送りに顔を見せに出て来てくれた。

「ロナウド、お仕事はもういいの?」

「あぁ、一段落さ」

 ロージーはロナウドの見送りが嬉しかったのか、頬を綻ばせながら微笑む。
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