お嬢の神隠し
莉乃side



「秀羽!がんばれ!!!!」






バトンを渡す直後、秀羽と目が合った。

秀羽は笑っていた。



なんで笑ってるのかは理解出来なかったけど、私は思いを込めてバトンを託した。



このバトンにはクラスのみんなの思いが詰まっている。


「いけぇー!秀羽!!!」


大丈夫、秀羽は速い。100メール走で2秒負けた。短距離の世界で2秒というのは大きい。

大丈夫、秀羽は速い。だからちゃんと見守るんだ。



アナウンスと声援の声が響き渡る。私の声が秀羽に届くかは分からないけど、精一杯応援した。



「がんばれ!!!」


秀羽は1位の人と距離を縮め、あとはゴールまで一直線。


お互い1歩も譲らない状態だ。

がんばれ、がんばれ、なんども叫んだ。





ゴールまであと少しあと少し、





そして





「「「「「きゃーー!!!!!!」」」」





秀羽が最後の最後で相手を突き放し見事
1位!!!


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