Chat Noir -黒猫と私- バイオハザー度Max- Deux(2nd)


ビクッ


カリンちゃんがこんな風に怒鳴ってるのをはじめて見て、私は目を開いて肩をびくつかせた。


あんまり怒ったことがないのか、興奮してカリンちゃんの肩も激しく上下している。


さっきとは違う種類の赤い色が頬を染めて、カリンちゃんは私から顔を逸らす。


「あ、あんまり興奮しないで…


ごめんね、私気に障ったこと言ったら謝るわ…」


「謝らないでください!


そうやって大人ぶって、上から見下ろして!」


「そんなつもりじゃないよ…」


私はカリンちゃんの前で一度だって大人ぶったつもりはないし、見下ろしたつもりもない。


「ホントは…分かってるんです。


あたしは朝都さんみたいな大人にはなれない。いつまでも倭人ちゃんの後ろをついて回ることしかできないお荷物だって。


いつまでもあたしは倭人ちゃんの“妹”で、



いっつも迷惑掛けて」



「ちょ、ちょっと待って。私はカリンちゃんが思う大人じゃないし、


倭人だって迷惑なんて思ってないよ。


お荷物だなんて…



とりあえず落ち着こう…ね?」



カリンちゃんの肩が激しく上下して、私は彼女の両肩に手を回すと背中をそっと撫でた。


カリンちゃんの喉がぜいぜいいって、ひどく呼吸が苦しそうだ。


喘息が出始めている。


カリンちゃんは切れ切れに呼吸を繰り返しながら胸を押さえると




「……取らないで…




あたしから倭人ちゃんをとらないで…






お願いします」







とうとう大きな目から涙をこぼし、床にうずくまった。



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