触れないで、杏里先輩!
「それ、離れすぎ」

そんな私を見て口元に指を添えてプッと笑う杏里先輩。

「……少しは怖くなくなりましたが、いきなりは無理ですっ」

でも私には大きな一歩なの。
だって自分から男子に近付いたのは三年以上振り。
そのせいで心臓は緊張からドコドコと痛いほどの音を出している。

「そうだね、少しずつ。よし、食べよう」


私達はとりあえずランチを食べる事にした。
私は膝の上にお弁当を広げた。
杏里先輩はどうやら購買でパンを買ってきたようで、コロッケパンとサンドイッチが袋から見えた。

私は緊張して箸を持つ手が震えている。

それに私を知っている人とはいえど、相手は学園の王子。
食べている姿すら、絵になってしまう。

私、ご飯食べれるかしら……あっ!
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