一晩だけあなたを私にください~エリート御曹司と秘密の切愛懐妊~
「私……解決しなきゃいけない問題があるんです。うちの家の問題で……私の問題で……」
詳細は語らずにそう言い訳したら、彼は真剣な目で私に尋ねた。
「そうか。だったら、怜の問題でもあるな。そうじゃないか?」
彼の言葉に驚き大きく目を見張った。
ひょっとして修二さん……私の妊娠に気づいている?
「あいつは雪乃ちゃんの問題は自分の問題だと思ってる。怜を信じてやってくれ」
「修二さん……」
「大丈夫。あいつは全て受け止めるさ。雪乃ちゃんにぞっこんだからな」
彼が私を愛してくれるからこそ迷惑をかけたくないのだ。
「彼は沖田不動産の御曹司です。将来社長になる人です。私のせいで彼の人生を狂わせたくない」
意地を張る私に修二さんは辛抱強くアドバイスする。
「下らない。女ひとり守れない男が社長になんかなれるか。なにも考えず怜の胸に飛び込めばいい」
「なにも考えずに飛び込む?」
彼の言った言葉を繰り返して聞き返す私。
「悩むな、考えるな。甘えてくれた方が男は単純だから喜ぶ。俺も雪乃ちゃんの味方だ」
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