昼と夜の間で、僕らは手をつなぎ合う

――委員会に入った友達の手伝いがある。

翌朝。わたしはお母さんにそんなウソをついて、いつもよりかなり早く家を出た。


もう昨夜から、気が気じゃなかった。

いったいどこに落としたんだろう。校内だろうか。

もし、クラスメートのだれかに拾われていたらどうしよう。


ノートの中身は、自分で見返してもドン引きする内容だ。いじめのことも書いてしまっている。

今となっては、なんで文章になんて残したのかと、自分を恨みたい気持ちでいっぱい。

あんなもの読まれたら、ただでさえ終わっている高校生活が、本当の本当に終わってしまう。


どうか落としたわけじゃなく、机の中に忘れて帰っただけでありますように。

それならきっと、だれにも見られていないはず。


登校するときは、顔を見られたくないからいつも早足。でも今日は、さらに倍速。

焦るあまり、わたしは競歩の勢いで、一年三組の教室に飛び込んだ。


窓際から数えて二列目の一番後ろ。

自分の机を、祈るような気持ちでのぞく。


「……はあ」


緊迫の一瞬があってから、息をもらした。青色表紙のノートが、ちんまりとそこにおさまっていた。


……ああ、よかった。

安堵で力が抜けて、膝折れを起こしそうになってしまう。
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