エリート外交官と至極の契約結婚【極上悪魔なスパダリシリーズ】
「尚哉さん、なんて綺麗なリングなの」
なんだか私のセリフが大根役者みたいに棒読みに聞こえる。
出した左手の薬指に、ひと粒の大きなラウンドカットのダイヤモンドがはめられた。ラウンドカットの周りにも小さなダイヤモンドが取り巻いている美しいエンゲージリングだ。
とても豪華で、自分の薬指のエンゲージリングに目を見張る。視線を小さな箱に向けてみれば、それはハイブランドのものだった。
「な、尚哉さん?」
「感動しているのか? なにも言わないでいい。グラスを持って。乾杯しよう」
彼がそう言うからには、今は口を閉ざすしかない。
グラスを手にして、私たちは乾杯した。
フルコースを堪能しているが、結局のところ彼は巨大な水槽の魚たちをほとんど見ずに、私ばかりだ。
視線が絡み合い、傍から見たら私たちは熱烈な恋人同士としか思えないだろう。
でも、食べづらいったらない。
私は月城さんの方へ顔を近づけた。
「あの、そんなに見ないでください。せっかくなので、魚を見てください」
ひそひそ小声で頼む私に、彼は口もとを緩ませる。
食べづらいロブスターも優雅に食べる月城さんは、見るからに育ちがよさそうだ。
「思ったよりもおいしいな」
「思ったよりって……ホテルで一番人気のレストランなんですよ」
私は小さくため息をついて肩をすくめた。
なんだか私のセリフが大根役者みたいに棒読みに聞こえる。
出した左手の薬指に、ひと粒の大きなラウンドカットのダイヤモンドがはめられた。ラウンドカットの周りにも小さなダイヤモンドが取り巻いている美しいエンゲージリングだ。
とても豪華で、自分の薬指のエンゲージリングに目を見張る。視線を小さな箱に向けてみれば、それはハイブランドのものだった。
「な、尚哉さん?」
「感動しているのか? なにも言わないでいい。グラスを持って。乾杯しよう」
彼がそう言うからには、今は口を閉ざすしかない。
グラスを手にして、私たちは乾杯した。
フルコースを堪能しているが、結局のところ彼は巨大な水槽の魚たちをほとんど見ずに、私ばかりだ。
視線が絡み合い、傍から見たら私たちは熱烈な恋人同士としか思えないだろう。
でも、食べづらいったらない。
私は月城さんの方へ顔を近づけた。
「あの、そんなに見ないでください。せっかくなので、魚を見てください」
ひそひそ小声で頼む私に、彼は口もとを緩ませる。
食べづらいロブスターも優雅に食べる月城さんは、見るからに育ちがよさそうだ。
「思ったよりもおいしいな」
「思ったよりって……ホテルで一番人気のレストランなんですよ」
私は小さくため息をついて肩をすくめた。