エリート外交官と至極の契約結婚【極上悪魔なスパダリシリーズ】
デザートの数種類の小さめにカットされたケーキとコーヒーが運ばれてくる。最後に、一輪の白いバラとメモ用紙が置かれた。半分に折られたメモ用紙を手にする。
「これも尚哉さんが?」
セレモニーの演出なのかと思ったが、一瞬で月城さんの表情が険しくなりメモを引ったくるようにして奪われた。
「くそっ」
舌打ちをする月城さんの様子に、私は悟った。
心臓が嫌な音を立てる。
「見せてください」
彼は一瞬ためらってから私にメモ用紙を渡す。
〝愛している〟
その下にハーキム氏のサインがあった。
「あきらめていないんですね……」
ショックだった。それと同時に恐怖感に襲われる。
「そのようだ」
苦々しい表情の月城さんは食欲がうせてしまったようで、ケーキには手をつけずにコーヒーを飲んだ。
二十一時過ぎ、自宅に戻った月城さんはどこかで手に入れた盗聴器発見器を持って一階から二階、そしてもう一度私の部屋を探す。車にはなかった。性能がいいので忍び込めなかったようだ。
キッチンでひとつ盗聴器が見つかり、あとは出てこなかった。
これで安堵できるが、先ほどのメモ用紙の〝愛している〟が気になって、それが重くのしかかっている。
「月城くん、ありがとう。助かったよ」
愁眉を開いた父が彼にお礼を言う。
「いいえ」
「これも尚哉さんが?」
セレモニーの演出なのかと思ったが、一瞬で月城さんの表情が険しくなりメモを引ったくるようにして奪われた。
「くそっ」
舌打ちをする月城さんの様子に、私は悟った。
心臓が嫌な音を立てる。
「見せてください」
彼は一瞬ためらってから私にメモ用紙を渡す。
〝愛している〟
その下にハーキム氏のサインがあった。
「あきらめていないんですね……」
ショックだった。それと同時に恐怖感に襲われる。
「そのようだ」
苦々しい表情の月城さんは食欲がうせてしまったようで、ケーキには手をつけずにコーヒーを飲んだ。
二十一時過ぎ、自宅に戻った月城さんはどこかで手に入れた盗聴器発見器を持って一階から二階、そしてもう一度私の部屋を探す。車にはなかった。性能がいいので忍び込めなかったようだ。
キッチンでひとつ盗聴器が見つかり、あとは出てこなかった。
これで安堵できるが、先ほどのメモ用紙の〝愛している〟が気になって、それが重くのしかかっている。
「月城くん、ありがとう。助かったよ」
愁眉を開いた父が彼にお礼を言う。
「いいえ」