ふたりきりなら、全部、ぜんぶ。


「……」

「……」

「ぶはははは!」

「なに笑ってるの!?」


私の告白から約30秒。

いや、なんならもっとあったかもしれない。


「ちょっ、深刻な顔してるからなにかと思ったら……キスがうまいって、ぶはははは!」


どうしよう……那咲が壊れた。

なんっでそんなに笑ってるのか。

なにがそんなにおもしろいのか、ぜんっぜんわかんないんだけど。


崩れ落ちてる……。

ひーひー言って、お腹を抱えてのたうち回ってる。


「もう、いいよ。人が真剣に話してるのに笑うだなんて」


「かあっ〜、ごめんごめん。
だって、そんな神妙な顔してたら、一瞬ケンカしたーとか、別れの危機ーとか、そういうのしか思いつかなくて」


「うん……」


「あまりにかわいい相談だから、気が抜けちゃっただけ」


ほんとに?

あれが?


「で、えー……なんだっけ」


チラッ。

あ、これ、もう一回言わせようとしてるな。


「二度も言わないよ」

「ごめんって、そんなに怒んないで。
キスだよね、久遠たしかにうまそーよね」


「え……」


「「わかる〜!!」」
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