ふたりきりなら、全部、ぜんぶ。
***


「どうしたの、相談って」

しかもこんな所で。


「うっ、それは……」


翌日のお昼休み。

相談があると言って、那咲を屋上まで連れてきていた。


「よかったの?久遠の誘い、断っちゃって」

「うん……」


というか、渚に関することだから、本人いたら話できない!

しかもこんな……。


「てことは……久遠に関することなんだ?」

「うっ、はい……」


とたんにニヤニヤし出す那咲の目が見られない。

元々今日も、昨日と同じで、お昼は4人で食べようって話してた。

でも、私がクラスの子たちとどうしても食べたいって言ってふたりに断って……。


「つまり、相談する口実だと?」

「おっしゃる通りでございます……」


ほーん?とか、ふーん?とか。

那咲!お願いだからその顔はやめて!


これ以上私の顔赤面させないで!


「久遠、めちゃめちゃ残念がってたって、土方言ってたよ」


そ、それはめちゃくちゃ申し訳ないけど……。


「だ、だって……」


「だって?」


「渚が……」

「久遠が?」


「……ス、……う……い、」

「え?なんて?」


ちょっ、もう一回言って?

那咲……ぜったい聞こえたよね。

だって、顔、とんでもないことになってるんだよ!?


「っ、だから!」

「だから?」


「渚がキスうますぎて困ってるの!」
< 219 / 332 >

この作品をシェア

pagetop