ふたりきりなら、全部、ぜんぶ。


なになになに!?


急に甘いオーラ全開の渚に、ますます体に熱がこもる。


クーラー強めたい……。


「むぎってさ、」


「う、うん……」


もう、なにが来ても驚かないぞ。

そんな気持ちでゴクッと息を飲んだら。



「マジで天使だと思うんだよな」


「っ、はあぁぁぁっ!?」


っ、やばい!!


私、なんて声出してんの!!


今が深夜であることも、下で親が寝ていることも完全に忘れて叫んでしまった。


「っ、ばかっ、なにいって……」


「ん、やっぱ俺の愛しい天使だわ。
つーか、照れて声大きくなるとこ、ほんとかわいい。すき」


「っ、ううっ……」


って、それよりも!


「渚!渚!」


「あー……すっげえ好き。
な、むぎも言って?」


っ、今はそれどころじゃないって!


下でゴソゴソ物音がする。


もしかしたら、今の私の声で起きたかもしれない。


こんな深夜に渚が部屋にいたら、許嫁……いや、婚約者でも、さすがに怒られちゃうって!


渚となにかあったってお母さんたちも気づいてるから、最近はめっきりふれてこなかったのに!


夜、ベッド、ふたりきり。


こんなとこ親に見られたら生きていける気がしない!!
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