俺の妻は腐女子ですがなんら問題ありません。〜交際0日婚で腐女子の私は甘々に溺愛されてます〜
(……やっぱり今日は断ろう)

 昨日一緒に過ごせなかった分、今日はとびきり美桜を甘やかして、美桜の好きなご馳走をいっぱい作ってお酒を飲みながらのんびりしよう。俺が一緒に美桜とイチャイチャして過ごしたいだけだが。

 スマホを開き【姫咲】に電話をかける。

(……頼むから出てくれ)

 姫咲は自分の電話は出るまでかけ続けてくるくせに自分はなかなか電話に出ない。何度かけても気付かないことが多い。本当に連絡が取れない時は広志さんに電話して中を繋いでもらう事が多いくらいだ。
 ププルル、プルル、と電話の着信音が耳に残る。やはりなかなか出ない。三度目の電話でやっと出た。

『朝早くになに? もう来るの?』

 いつもより少しトーンの低く、イラッとした声質の姫咲に少し怖気吐きそうになる。

「いや、今日は行けない。昨日は姫咲を優先して予定をドタキャンしたから今日は彼女と一緒に過ごしたい」

『……あんたそれ本気で言ってるの?』

「本気以外の何もないけど」

『ふーん。じゃあ今日は来なくていいけど明日から仕事終わったら来なさい、いいわね?』

「明日からって毎日か!?」

『じゃあそれで決定ってことで、明日はスーツ着て来なさいね』

 ツーツーっと電話の切れた音。ブチっと要件だけ言われて切られた。いや、いつもの事だけど、明日から毎日!? それは勘弁してほしい。けれど今日は一日フリーになった。明日からの事は一旦忘れよう。気分はすっかり晴れてルンルンで鮭と卵焼きを美桜の朝ごはん用に焼く。
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