俺の妻は腐女子ですがなんら問題ありません。〜交際0日婚で腐女子の私は甘々に溺愛されてます〜
 ゴミ箱にポイポイ捨てている隆ちゃんの動きがピタッと止まる。

「何? ワンシーンって?」

 不思議そうに私の顔を覗き込んできた。

「へ?」

「いやだから、美桜がワンシーンがってなんか言ってたから」

 オーマイガァー、心の声じゃなくて普通に声に出していたって事!? やってしまったものは仕方がない。素直に白状する。

「いや、漫画みたいにゴムの残骸がリアルに散らばってるなぁ……なんて」

 自分で言っていて恥ずかしくなり布団に潜り込む。本当に私は変態なんだって思われたかも。まぁ当たりでもなければハズレでもないか。

「美桜は本当漫画のシチュエーションとかに弱そうだよな。壁ドンもそうだったけど、次はどんなワンシーンがご希望ですか?」

 クスクスと笑いながら私を揶揄う。布団に潜っているから表情は見えないが絶対に満足そうな満面の笑みで笑っている隆ちゃんが想像できてしまうのが不思議だ。でももしもワンシーンが叶うなら……
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