暴君王子の恋の瞳に、私は映らない



「別れたよ」と答えると


「なんで?」「どっちから?」など、質問の嵐。




「鞭光君に、私が嫌われちゃたから」



私の答えに



「つぐみなら、すぐに良い人が見つかるよ」



「新しい彼作って、
 振った鞭光君を後悔させちゃえば?」



「早速、うちの彼氏に
 つぐみより背が高いイケメンがいないか
 聞いてみるから」




よかったぁ。

みんなが、私に優しい。



失恋した私の心を軽くしようと

微笑んでくれている。





「私が学校の友達を騙している」って伝えたこと

鞭光くんは、みんなに言わないでいてくれたんだ。



それだけでも、彼に感謝しなきゃだね。


< 377 / 537 >

この作品をシェア

pagetop