ぽっちゃりナースですが、天才外科医に新妻指名いただきました

 私のベッドを運び込まなかったわけだ。

 自慢じゃないけど私はシングルサイズだとはみ出してしまうので、セミダブルベッドに寝ていた。そのせいで、アパートの狭い部屋のほとんどがベッドに占領されていた。

「十分な大きさのものにした。大丈夫だ」

「私、進藤さんを圧死させないか心配です」

 もし寝ている間に、進藤さんを押しつぶしてしまったら。

 ハラハラする私をよそに、進藤さんはクスクスと笑いだす。

「圧死って。そんなの、あるわけないだろ。普通、別のことを心配するものじゃないのか」

「どういうことですか?」

 それ以外に心配なこと……。白目むいて寝ちゃったり、いびきとか歯ぎしりしたりとか?

 もしかしたら、あるかもしれない。今までひとりだったからわからなかっただけで。

 うーんと唸る私に、進藤さんはいたずらをするような顔で、答えを言った。

「いきなり襲われちゃったらどうしよう、とか」

 え、と返す前に、私は進藤さんの腕の中に閉じ込められていた。

「進藤さ……」

 顔を上げた瞬間、黙らせるように唇を塞がれる。

 わざと音を立てて、何度もキスをする彼の唇が、湿気を帯びる。

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