【コミカライズ】若き社長は婚約者の姉を溺愛する《宮ノ入シリーズ①》【番外編更新】
終業時間から十分経ち、時計を見た私に気づき、瑞生さんは私の体を放す。
沖重の家に急いで帰って、家事をするのも今日が最後。
「じゃあ、明日」
「はい。明日」
私たちはそんな挨拶をして別れた。
離れるのが、寂しいと思ったけど、明日までの我慢。
それに、私の首のネックレスには、瑞生さんがくれた婚約指輪がある。
婚約指輪に触れると、自然に顔が緩んでしまう。
無表情でいるのが私なのに、嬉しいことの連続で、無表情を作るのが難しい。
そんなことを思いながら、会社を出て電車に乗り、沖重の家へ帰った。
今日の夕飯は冷凍庫にある作り置きを全部出す予定だった。
冷蔵庫も冷凍庫も綺麗に片付けてある。
いなくなる準備は完璧だった――
「こんな早い時間に一臣さんがいる……?」
道路脇に止められた車は、一臣さんのものだった。
それに父もいるようだ。
「ただいま戻りました……?」
「帰ったわね! 美桜!」
家の中へ入ったなり、鬼のような形相をした継母が待っていた。
仁王立ちし、恐ろしい目で私を睨む。
危険を察知した私は、逃げなくてはと思ったけれど、怖くて足が動かなかった。
父の鋭い声が、リビングから聞こえた。
「美桜、こっちへ来い! 今すぐにだ!」
「な、なんですか……?」
ここにいてはいけないと思い、逃げようと身を引いた私の腕を継母が素早く掴む。
「……っ!」
沖重の家に急いで帰って、家事をするのも今日が最後。
「じゃあ、明日」
「はい。明日」
私たちはそんな挨拶をして別れた。
離れるのが、寂しいと思ったけど、明日までの我慢。
それに、私の首のネックレスには、瑞生さんがくれた婚約指輪がある。
婚約指輪に触れると、自然に顔が緩んでしまう。
無表情でいるのが私なのに、嬉しいことの連続で、無表情を作るのが難しい。
そんなことを思いながら、会社を出て電車に乗り、沖重の家へ帰った。
今日の夕飯は冷凍庫にある作り置きを全部出す予定だった。
冷蔵庫も冷凍庫も綺麗に片付けてある。
いなくなる準備は完璧だった――
「こんな早い時間に一臣さんがいる……?」
道路脇に止められた車は、一臣さんのものだった。
それに父もいるようだ。
「ただいま戻りました……?」
「帰ったわね! 美桜!」
家の中へ入ったなり、鬼のような形相をした継母が待っていた。
仁王立ちし、恐ろしい目で私を睨む。
危険を察知した私は、逃げなくてはと思ったけれど、怖くて足が動かなかった。
父の鋭い声が、リビングから聞こえた。
「美桜、こっちへ来い! 今すぐにだ!」
「な、なんですか……?」
ここにいてはいけないと思い、逃げようと身を引いた私の腕を継母が素早く掴む。
「……っ!」