【コミカライズ】若き社長は婚約者の姉を溺愛する《宮ノ入シリーズ①》【番外編更新】
「おひさしぶりです。お元気そうですね。最近、宮ノ入グループが地球環境に配慮した取り組みを行っていることはご存知ですか?」
『え? ええ、もちろんよ! 宮ノ入の奥様たちの間でも、ゴミの削減や節電を心がけなくてはいけないわねって、話していたところなのよ』
「そうですか。なら、無駄な長話も環境に優しくありませんね。では、これにて失礼します」
『な、直真さん!? あなたっ……』

 直真は問答無用で、ブツッと通話を切った。

「三十秒です」
「ああ……」
「瑞生様、頭痛止めは必要ですか?」
「いや、まだいらない」

 車のシートに深く体を沈めた。
 宮ノ入の親戚たちの声を聞くと、調子が悪くなる。
 これは、幼い頃、俺の陰口を言われ続けたトラウマなのか、すでに俺の敵ではないはずの相手であっても、頭痛や不眠が起きる。
 
美桜(みお)さんに会ってから、調子がよろしいようでなによりです。食事も摂られていますし、不眠もだいぶ解消されてます」
「そうだな。不思議だ」

 俺が笑うと、直真は安心したように運転に集中した。 
 
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