きみと、どこまでも堕ちていきたい



『今日ね、実は指輪もらっちゃったんだ』

お姉ちゃんは照れながら、嬉しそうに左手を私に見せる。
少しでも動くたび、薬指の小さなダイヤモンドが煌めいた。

『えー!いいなあー!ダイヤの指輪じゃん!良かったね!』

『…彼、結婚してるから、そんなに一緒にいられない分、愛してる証に、って』

『好きなのにずっと一緒にいられないって、辛くないの?』

『…確かに、本当は毎日一緒にいたいよ。
でも彼は子供もいて、簡単には別れられないってわかってるの。
だから今は我慢するわ。
けどね「絶対に一緒になろう」って言ってくれてるから、私はその時まで気長に待つわ』

そう言って、お姉ちゃんは笑った。




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