8月25日(後編)

告白の裏

ーー数日後…

決して無事に、とは言い難いけど…

文化祭が終わり、学校には普段通りの雰囲気が戻ってきていた。


「あ〜もう今回ばっかりは無理かも」

昼休みに入るとすぐに和子が机に項垂れた。


「2年になって一気に難しくなったよな?それに今回は範囲も広いし」


4限目にあった英語の教科書をペラペラとめくりながらパンを齧る平野くんも自信がないようだ。

普段通りの雰囲気が戻ってきてはいたけど、次に待っている中間テストにみんな意気消沈気味。


もちろんわたしも余裕なんてない。

ただ1人を除いては。


「朝陽くんはいいよね〜毎回クラストップだもんね。今回も余裕なんでしょ?」

と和子の視線が朝陽に向く。

「逆に何でそんなに余裕ないの?授業聞いてたら余裕じゃない?」
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