8月25日(後編)

修学旅行1

「じゃ、グループに分かれてくれ〜」

先生の声で一斉にざわつく教室内。

「紗良、誘えた?」


と尋ねてくる和子に首を横に振る。

「何でっ?何してんの?もう来週なんだよ?」

そう言った和子の眉間に皺が寄る。


「わかってるけど…タイミングが…」

「そんなのいつでもあるでしょ!?」


ため息混じりに説教を喰らう。

もうすぐ、というか、もう来週にまで迫った修学旅行。

テストが終わった瞬間から、わたしたちの学年は修学旅行の話題で持ちきりになっていた。


旅行先は沖縄で、ほとんど班別行動なのだけど…

3日目にある自由時間は水樹くんと回れば?と和子たちに言われていた。

たちというのはもちろん言うまでもない。


「まだ誘えてなかったんだ?」

と朝陽。
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