8月25日(後編)
今のわたしがあるのは、平野くんのおかげでもある。

ほんと…

平野くんには感謝しきれない。


どうか、奈々ちゃんと幸せになってほしい。


そう願いながら家に着くと「おかえり」と懐かしい声が聞こえた。

「お父さん!?帰ってきてたの?」

お母さんと笑顔で出迎えてくれたお父さんに驚く。


「サプライズしたくて母さんには黙っててもらったんだ」

「そうだったんだ?じゃ、お父さんこそ、おかえり」

「ただいま」


大好きなお父さんとお母さんに、こうして出迎えられるなんて嬉しい。

これをどれだけ夢見てたことか…

幸せな気持ちでいっぱいになった。


あ〜今日はほんとにいい日だったな〜。

寝る前、ベッドの中で今日のことを振り返ると胸がジーンと温まった。


みんな、それぞれの道を歩いていく。

わたしも前だけを向いて、胸を張って歩いていこう。


そう思いながら目を閉じた。
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