記憶に残る恋愛を。
「ごめんなさい!待たせました。」
息を切らしながらも手を合わせてみんなに謝るその男性は
感じが良さそうな人だった
「大丈夫ですよ!いま7時になったばっかだし!
みんな揃ったしお店入りましょうか。」
優花がそう言ってみんながお店に入る
そして私が一番最後に入ろうとした時、
ふわっ
懐かしい今朝も香ったあの香水の香りがした
私の前にはさっき遅れてきた人の背中がある
私は立ち止まってもう一度空気を鼻から吸うが
もう香水の香りはしない
一瞬だったし、気のせいかな
そう思った
立ち止まったことでみんなと少し
離れてしまった距離を取り戻すため
私は少し早歩きで追いかける