あの日、雪が降っていてよかった。【完】
いいからここ、と雪村さんに腕を引っ張られて

私はすとん、と隣に座った。


『……んじゃ、マイクつけるよ。……どーもー、こんばんはー、お前ら聞こえてるー?』


雪村さんが画面の向こうに呼びかけると

仁さんのスマホの画面では

ファンの人達のコメントが、次々に流れていく様子が見れた。


『ちょっと待って、コメント拾うわ。……ん?カメラ?後でちゃんとつけるって、』


お前らせっかちだな、と笑う雪村さんは

イタズラを仕掛けたあとの子供みたいに

すごく楽しそうな顔をしていた。
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