あの日、雪が降っていてよかった。【完】
『…………ちゃんと話できてんじゃん、』

「えっ、」

『今の。僕が説明しなくても、ちゃんと担任と話できてた、』


やればできんじゃん、と

雪村さんは廊下に突っ立ったままの私に手招きして

私の頭をぽん、と撫でた。


『そーいえば唯ちゃん、最近なんかちょっと雰囲気柔らかくなったよねー、』

「そ、そうですか…?」

『顔色も随分よくなったし、』


忍さんはそう言って

よかったよかった、と笑った。

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