恋する乙女の下着事情
<山荘・その3>

「こっちに来い。」
有無を言わせない強い声だ。
「はい」
リノアは毛布をかぶりつつ、
支店長の前に正座した。

いつもの道場での条件反射である。
説教モードに、相手がなっていることを、リノアは長年の経験で感じ取っていた。

「申し訳ございませんでした・・」
リノアは土下座し、深く頭を下げた。
支社長は前傾姿勢になり、質問した。
「なぜ高屋敷を襲った?」

「爺ちゃ・・祖父から
跡継ぎを早くつくれと言われて・・・
高屋敷さんに協力していただけたら・・と思い・・
別に結婚を望んではいないで・・」

支社長はあごのあざに触れながら
「まったく江戸時代か?・・
まぁ、君はあの有名な栗原宗家の孫だからな。
強いわけだ・・・」

「ばかな事をしたと・・深く反省しております」
リノアは、再度深く頭をさげた。

支社長がちょっと思い出すように
「酔っていても、あれだけできるとは・・反応が早い。
それに流れが美しいな。」

リノアが頭をあげた。
「支社長様も強いと思います」

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