恋する乙女の下着事情
<保育園・放水事件・その5>

「支社長、
もういらしていたのですか?
申訳ありません!」
高屋敷がすぐに頭をさげた。

リノアは、
支社長と呼ばれた男性を見た。
高屋敷とは違う、
別のタイプの端麗な美形男子。
高屋敷より身長が高く、肩幅がある筋肉質タイプ。

濃紺のスーツは仕立ての良い高級品であり、
品格の高さを見せていた。

支社長は腕組みをして、声を発した。
「すぐに始めてくれ。時間がない!」

その支社長の一言で、みんなが動き始め準備に戻った。
高屋敷も
スタイリストの女性と一緒に、
室外に出て行ってしまった。

リノアは、どうしていいかわからず、
邪魔にならないように、そっと壁の端によった。

壁にポスターがたくさん貼ってある。
化粧品の広告。
それもあの高屋敷が、アップで映っている。

かっこいい・・
モデルさんなんだ。

しばらくすると、
高屋敷が速足で戻ってきた。
すぐに別のスーツ姿で、カメラの前に立った。

カメラマンに自らも、指示を多く出している。
途中から女性モデルも入り、
カメラの前でいくつもポーズを取っていった。

この人・・・
ここではえらい人なのだ。
支社長と呼ばれたあの人を
除いたら・・・
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