【完結】ドSな救命医に見初められ、婚姻関係を結びました。
「はい。楠海浜病院、救急救命センターです」
「重傷患者の受け入れ二名、可能でしょうか?」
「患者さんのことを詳しく教えて下さい」
わたしは救急隊にそう告げると、患者の容態を訪ねた。
「車の接触事故です。トラックと乗用車の巻き込み事故により、トラックを運転していた運転手一名が頭を強く打ち意識不明の重体です! 乗用車を運転していた運転手は軽症とのことですが、その近くを走っていたバイクの運転手が、バイクから体を投げ出され全身を強く打っています! 幸い、ヘルメットを被っていたので頭は守られていましたが、投げ出された衝撃で背中などを強く打っています!」
「分かりました! 受け入れます。運んでください!」
わたしたちはすぐに受け入れの準備を始めていく。
「さくら先生、バイクの運転手は恐らく内蔵破裂を起こしている可能性があるかもしれません。外科にコンサルを頼みましょう」
「そうですね。お願いします」
「はい」
四方木先生に外科へのコンサルをお願いし、わたしたちは急いで救急搬送の患者が乗った救急車の到着を待った。
その数分後、救急車二台が入口に到着した。