俺が好きなのは、世界一可愛い君
でも、目の前彼女の赤い顔が、それが幻聴でないことを教えてくれた。



つい、その愛おしい存在を抱き締める。



そこには、顔を真っ赤にして、照れているような、それでいて幸せそうな少女を抱き締める、少年の姿があった。



「ありがとう!! 海歌ちゃん!」



その頃、とある場所で、同じく恋の成就した少年が、綺麗な空を見上げていた。







「あのね、光。実は……わたしも今日光に告白するつもりだったの。デパートでの話は嘘じゃないけど、あそこで誘ってもらえたらするって決めてた。だけど、逆にされちゃって幸せ。ありがとね光。 オムライスも美味しかった。大好き」



そう言ってはにかむ海歌ちゃんを見て、俺はもう一度彼女を抱き締め、心のなかで、昨日の俺を全力で誉め称えた。


お正月 ~とある2人の1日~    END
< 107 / 108 >

この作品をシェア

pagetop