俺が好きなのは、世界一可愛い君
だからなんなんだ。
そんな心の声を必至に押し殺したものの、許可してもいないのに何度もしたの名前で呼ばれ、つい眉間にしわが寄る。
その呼び方は、怜ちゃんだけの特別な呼び方だ。
「ありがとう早乙女さん。俺のことも楓でいいよ」
俺から仲良くなりたがっているようで嫌だったが、こうでもしなければ、この人は俺を楓くんと呼び続けるだろう。
「むぅ~唯愛って呼んでって言ったのに~。でも分かった!唯愛は楓って呼ぶね!!」
名前は敢えて呼ばなかったし、この人のちょっとぶった感じも苦手だ。
でも、一番大事なことを確認していない今、この人を無下にすることは出来ない。
「ごめんね。そうゆうのはあんまり慣れてないんだ。怜ちゃんは小さいときからいたし、特別なんだよ」