幼なじみはトップアイドル 〜ちさ姉を好きになっていいのは俺だけ〜
第3章 これって母性愛?
 璃音が来た翌日、金曜日の朝。

「なにこれ!」 
 朝起きて、リビングの惨状を目の当たりにしたわたしは、すでに同居を了承したことを後悔した。

 いったい……
 どうやったら、たった一晩でここまで部屋を散らかせるんだろう。

 朝イチの撮影があるとかで璃音はすでに出かけていた。
 そして、主がいなくなったあとの、つむじ風が通りぬけたようなリビングを見て、わたしは大きなため息をついた。

 床に散乱するポテチ。
 しかもご丁寧に踏みつけたらしくて、こなごなになっているのもある。
 レモンサワーの缶は倒れ、中身がテーブルにこぼれている。

 それから服の山!
 スーツケースから引っぱりだされたまま、ソファーに山積み。
 床に散らばっているのもいっぱい。

 しかも……あきらかに穿いていた靴下やパンツが脱ぎ捨てられている。
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