わんこ系男子と甘々な日常
そんなことされたらお説教もできないじゃん。
私に懐いてて可愛いなって。それじゃあ仕方ないかって思っちゃうじゃん。
まったく……私だから勘違いしないものの、それをほかの子に言っちゃったらおめめをハートにして喜んじゃうんだから、気をつけるんだよ。
これ、今日の放課後に口酸っぱく言っとかなきゃいけない。しっかり覚えておこう。
最近の女の子はライクをラブに捉えがちだから、蒼空くんには危機感を覚えてもらわないと困る!
蒼空くんのうっかりで彼女ができちゃったら大変だもんね。
「もしかして、教室を移動中だった?」
蒼空くんが私から視線を横にずらしたことで、私はその視線の先にいるであろう友達の存在を思い出す。
いくら後輩が可愛すぎるとはいえ、大切な友達の存在を忘れてしまうとは最悪だ。
これも、蒼空くんの罪的可愛さが悪いと思う。
「そうだよ。蒼空くんに邪魔されたの。友達も待たせちゃったし、こういうのやめてよね」
「……ごめんなさい。今日は二回も会えるんだって思うと嬉しくてつい……」
若干、八つ当たり気味の私にも従順な蒼空くんは、形のいい眉を下げてしゅん……と肩を落とす。