彼の顔が見えなくても、この愛は変わらない
私が引き継ぎもせずに勝手に水やりをやめたりしたからこんなことになったんだ。


佳太くんがしてくれるなんて勝手に思い込んで、安心してしまっていた。


この子たちが枯れたのは私のせいだ!


花はなにも話さないけれど、その顔を見ていると気持ちがわかる気がした。


怒っていたり、喜んでいたり、眠たそうだったり。


人の表情はわからないけれど、植物と触れ合うことでそこには心があり、表情があることを教えてもらっていた。


私自身が心を寄せることができる場所でもあった。


もしも佳太くんと一緒にいるところを坂下さんに目撃されたら。


そう思うととても恐いけれど、もう花を枯らしたりはしない。
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