彼の顔が見えなくても、この愛は変わらない
☆☆☆

そこには見るも無残な枯れた花の姿があった。


私がここへ来なかったのはほんの3日ほどだったが、その間一滴の雨も降ってきていないので、花壇の中の花がこうなることは予想できたことだった。


「どうして……」


花壇の前に膝をつき、茶色く変色してしまった花びらに触れる。


指先が少し触れただけで、枯れた花びらはすぐに落ちてしまった。


私は土を蹴るようにして立ち上がると、水道へむかい蛇口を開放してホースで水まきを始めた。


ここまで枯れてしまったらもうダメかもしれない。


生き返ることは不可能かもしれない。


だけどいつもと同じように水をまくと、やっぱり虹が出てきてそれはとてもキレイにキラキラと輝いて見えた。


「ごめんね。今度からはちゃんとここに来るから。もう逃げないからね」


語りかけながら涙が滲んできた。
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