金平糖の甘い罠
真相

 出産から2週間が経って、実家から自宅のマンションに帰ってきた。
 涼は何事もなかったかのように装っていた。恵も、涼が隠していると思いつつ、聞き出すのが怖くて平然とした態度で接していた。

 翌日、美代が愛に会いに来た。
何か言いたげな美代は、私の顔色を伺っているように見えた。

「何か変わったことあった?」

 美代が聞き出したそうに自ら口を開いた。

「実は…」

 恵は美代を信じて全てを伝えた。
美代は顔色を変えず黙ってきいていた。
そして

「全部知ってる。」

「えっ?」

「恵黙っててごめんね。でもメール送ったのは私じゃない。
誰が送ったかは、私も分からない。
でもごめん、もう許せない。
黙っていられないから言うよ。」

美代の顔色が変わった。

恵の心臓が止まりそうだった…


「ゆっこ、恵の旦那さんの子供を妊娠した」
< 24 / 35 >

この作品をシェア

pagetop